でじかめRUN歩 
     
                東京マラソン2007 顛末記

昨夜からの雨は朝になっても止む様子も無く降り続いています

完走の自信が無くなってきたので 記録チェック用のチップを

返却するつもりで スタート地点まで出かけました

でも準備をしている自分が居ます

電車の中では 明らかに今日の東京マラソンに参加するのだと判る人たちに

出会います 雨なのに バッカジャネーの

新宿駅まであと3つとなった頃 ンこに行きたくなり いろいろ想像

スタート地点周辺のWCは混雑するだろうし 雨も降っているし

新宿駅構内のWCならデカイから回転も速いだろう と考え

電車を下りると直行 なんとトイレの前には長蛇の列 これは貴重な時間を

かなりロスするなと考え 隣の代々木駅なら空いているのではないか

と方針変更 山手線内回りで代々木駅に移動 到着後WCに向かったところ

ここも列が出来ていました もちろん並んでいるのは マラソンに参加すると

思われる風体の人たちです ここであきらめないのが 私のすごいところ

代々木駅を出て 大江戸線の代々木駅に乗り換え 

地下鉄のWCは ホームの上 改札の下の階にあって不便なところに

位置していましたが

並んでいる人は居らず 読みは的中 ゆっくり用を足した後 地下鉄で

都庁前下車 大きく時間をロスすることなく 到着できました
改札を出ると人人人人 全部ランナーです 私も走ろうと腹をくくりました

地下鉄のコンコースでは雨天のため大勢のランナーが着替えをしており

私も荷物を濡らさないよう 地下通路の片隅で着替えを完了

寒さと雨の対策で 重装備となりました
着替えの荷物をトラックに預けるため 傘をさして トラックの傍まで

行くのにも 一苦労 溢れ返るランナーを除けながら 目的のトラックに

向かって 歩いていきます

やっとの事でトラックまで辿り付き 荷物を預けたときはもう集合時間

アップも出来ません
スタート地点には次第に人が増えてきます 傘をさしている人も結構居ました

ほとんどの人はビニール合羽を被って居ましたが 

中にはずぶ濡れで 震えている人も少なくありませんでした
私は全コース走り通す自信がないため どのように公然と休みをとるか

前々から考えており 東京を代表する観光コースを走りぬける東京マラソン

写真を撮りながら走る そんなランナーが居ても良いじゃないか 

と言うことで デジカメを持参 エアーパッキンの袋を作り レンズが出る穴を

開けたものにカメラを入れた 雨対策 液晶なんか見えなくても良いや
スタート地点には

だんだんランナーの数が増えてきます
集合場所では周囲から見られているところで カメラを出すのは

気が引けましたが 結構カメラを持っているランナーが居ました 

それどころか携帯電話で応援団との連絡を取っている人もいます 

雨が降らなきゃ 私も持って来ようと考えていましたが

携帯の雨対策までには考えが及ばなかったため 断念!
そもそも 壊したり失くしたりしてはいけないので 

パスネットと少々の現金しか 持って来ていません 

その他貴重品は デジカメのみの参戦です

遠くの高層ビルには雲がかかっています
待つこと40分 やっとスタート地点から歓声が上がり

車椅子ランナーが 走り出したようです

遅れる事5分 いよいよ10kmとフルマラソンのスタートです

私も100円ショップで購入した傘を投げ捨て 身構えました

先頭の様子は オーロラビジョンで見ることが出来ますが

まるで他人事のように 周囲は静まり返っています
遠くの方で 歓声が聞こえるばかりで 周辺が動く気配はありません
ゆっくり歩きながら 声援に送られて スタートラインまで来ると
スタート地点では壇上でスターターを勤めた都知事が手を振っていました

ランナー達も思い思いにパフォーマンスをしながらスタートラインを

通り過ぎていきました
寒さの中で長時間我慢をしていたランナーは

スタート後 しばらくして通過する 新宿大ガードの下で

橋桁に隠れ リフレッシュ

追い越すランナーから たくさんの奇声を浴びていました
マナーの良いランナーは 公園のトイレで列を作っていました
スタータトから5kmまでは下りの多いコース ここで飛ばすと

後が続かないため 抑えて走ります でも周りも走っているため

少しずつピッチが上がってしまいます

5kmまで41分 目標より遅れていますが スタートラインまでの

ロスタイムを引けば予定通り
5kmから10kmにかけては予想していた東京国際のコースとは異なり

飯田橋駅を右折し竹橋方面を目指します 前半15kmくらいまでは

トイレへの欲求との戦い 皇居周辺のトイレも行列状態 さすがに

お堀に向かって不敬罪をする人はいませんでした
10kmエントリーのランナーはは日比谷公園がゴール

こちとらまだ1/4が終わったところ まだまだ30kmも残っている

対向車線では品川を折り返してきたランナーが疾走しているはず

僅か10kmの間に10km以上も離されたことになります

5kmから10kmのラップ35分 ほぼ予定通り
日比谷交差点 銀座方面を見ると

先頭ランナーは未だ来ていないようだ
応援席から見ると こんな具合
スタッフも 万全の準備
10km地点では「星の会」のSさんがオフィシャルで居るとの

情報を聞いていたので 探しましたが見つかりません

Sさんは私の通過を見たのでしょうか
10kmゴール地点の日比谷公園では 様々なイベントが

催されていましたが 雨では参加者も少なかったのでは

ないかと思います
救護所も閑そうですが ここは閑な方か良いかな
自分がここに戻ってきたとき 後続のランナーたちは居るのだろうか?

んな事を考えながら 品川の折り返しに向かいます

高輪公園でやっと 私のWCタイム サッパリィ
日比谷公園から品川折り返しまでは ほとんど直線の単調なコース

折り返し少し手前で15kmポイントを通過 2時間を切る良いペースで

走っています

怪しい黒ずくめの集団 賑やかで 楽しそうでした
品川折り返しにも多くの応援の人々が集まっています

やっとのことで品川折り返し 15km少々 雨は依然と降っています

折り返すと同時に風はアゲインストに変り 体がどんどん冷えてきます
増上寺まで戻って来ると 後続もパラパラとなり

落伍者収容のバス3台がスタンバイ中

最後尾まで10km離しているだろうか? 

まだ後ろに走っている人がいました

日比谷公園の手前まで戻って 20km通過 
晴海通りに右折して中間点

数寄屋橋では心強い仲間の応援を受け パワーが復活

天気が悪いので まさか来ていると思っていなかったため 余計に嬉しく

走りにも力が入ります
銀座から日本橋にかけての中央通には 多くの応援者が集まっているので

なんとしても歩く事が無いよう気合も入ります この辺でエネルギー補給

持参のウイダーインゼリーを食べ?呑み? 約1.5km頑張りました

前半押えて 25kmまでは走り続けようという思いが

応援のおかげで途切れることなく持続しました 
ここまでは 1km8分の目標を下回る予想以上の好タイムで通過 

しかし この頃からカメラの調子がおかしくなり スイッチが入らなくなりました

中央通から 永代通りへ曲がり さらに新大橋通りへ入ると そろそろ 歩き出すランナーが

目立つようになりました さらに 清洲橋通りに入ると 25km地点 この辺で3時間少々 

残り17km弱を4時間なら何とかなりそうだ 気持ちに余裕が出てきました

ホッとしたのか 気が緩んで 一回歩くとなかなか走り始めることが出来ません 

なんとか心に鞭を打って走り始めます

次の折り返し 浅草を抜け 来た道を 銀座4丁目まで戻ります

浅草にも多くの応援者が居て 心強い限りです

折り返し後の30km地点 ここで4時間 もう歩いてもゴールできる 

と思った途端 腹が空いてきました

そう言えば25kmから先は 給水所ばかりではなく 給食所があって バナナやアンパンが

置いてあると聞いていましたが 何にも無いではありませんか 

ダンボールのゴミ箱には喰いかけのアンパンが 捨ててあるのを見て

もったいないなぁ もっと小さく切って出せよ 結局 後ろの方は ありつけないのだ 

とぼやくことしきり

しかし そんなことは想定内 ちゃんと小銭を持ってきました コンビニの肉まんと思いましたが

これも先に走ったランナーがハイエナして行ったため まだ蒸し上がっていません

待つことしばし 熱々の肉まんを食べながら コースに戻ります 美味しいこと

中央通に戻る途中 またしても 収容バスとすれ違い 既に収容されて乗っているランナーを見て 

恐怖心に襲われました 増上寺で見たときより 差が縮まっているような感じがするのも 

その理由でしょうか

中央通に戻ると対向車線は もう片づけが始まっていました そうだよな 収容車が通り過ぎた後なら 

片付けは当然だよな
銀座4丁目を曲がり 晴海通りに入ると「のぶ太さ〜ん」の応援

ああ 未だ居てくれたのだ またしても元気付けられました

応援の知人とゆっくり話す閑も無く 余裕が無いなと思いながら

どこからとも無く「止まると死ぬんじゃー」の声が 聞こえ

歩いても 走っても前に進むしかありません
築地4丁目を左折 35km地点通過 入船橋交差点を右折

この辺から カメラがまた使えるようになりました

どうやら寒さのせいで電池が消耗していたようです
この後 コース最大の登り 佃大橋へとむかいます 

橋の上はさすが 応援は少なく これは良いとばかりに歩きます

佃大橋上の 36km地点
ぼちぼち雨も小降りになり 橋の上からの眺めは

セントルークスタワーも見えるようになりました
春海橋を渡り 豊洲へ この辺から 歩く時間が長くなります

なるべくギャラリーの少ないエリアは歩き 多いところは出来るだけ走ろう

と考えても ヘロヘロ状態では力も湧いてきません

でも最後は走らないと カッコつかないなぁ どこから走ろうかな

などと考えているうちに 有明コロシアムの屋根が見えてきました
そろそろ走るか と前を見たら またしても登り よし この頂上付近の

ゆりかもめ有明駅付近から ラストスパートしよう 体はボロボロに疲れて

足も上がらないのに スピードが出ます いや出たように感じます

ランニングハイだったのでしょうか 残り約1kmは気持ちよく走れました

国際展示場の敷地に入ると あと約200m 応援の声も大きくなります
ここまで来ると 逆に

早くゴールするのが もったいなく思えてきます

応援の人たちと ハイタッチしながら ゆっくりゴールへ向かいます

収容車に追いつかれても 困るので ゴールゲートを抜けました
完走です 走り終わりです

思わず熱いものがこみ上げてきました 
ゴール後も スタッフ一同と喜びを分かち合い

完走賞のメダルをもらうと 喜びが一層増してきました
ついに 念願のメダルをゲット

1位の金メダルに比べれば 小さいものですが

私にとっては 何ものにも変え難い 価値のあるものです
その他 女性ランナーには 小さな花束がプレゼントされます
いつの間にか雨が上がった空を見上げ 

思いっきり楽しんだ一日を振り返りながら

帰路に着きました
やっぱり お祭りは参加しないと 面白くないよね 楽しかったなぁ

まだまだやれるじゃないか 俺     来年も・・・ ん?

2007年2月18日 寒い雨の日の11時間でした




     ※ フォトの一部は応援に来てくれた 名無しの島次郎さんからお借りしました